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r働己方・休み方改善のた助のワーケショ1J研修報告 ワーケショツワ絵日吉己 平成24年7月20日(金)に香川労働局と香川県社 会福祉協議会は『働き方・休み方改善のためのワーク ショップ~魅力ある職場実現のためにアクションプ ランを作りませんか~』というワークショップ(以下、 WSとします)を共同で香川県内で初めて開催しました。場所は高松サンボート合同庁舎 別棟のアイホールという会場です。スタート15分前の13時になると、受付を済ませてご 自分のネームを片手に会場入りされる参加者の方がちらほらとお見えになり、4グループ編 成で1グループ5~6名の席にそれぞれ座っていただきました。出席者は総勢19名で、あ りがたいことに、なかには遠方から来られた方も数名いらっしゃいました。 13時15分定刻のアナウンスが流れて、まず社会福祉法人香川県社会福祉協議会の山花常 務理事から、ご挨拶をいただきました(写真右上)後、【アクションプラン作り方の手順の 逆盟】をあらかじめ配布していたパワーポイント資料をもとに行いました。アクションプ ラン(以下、APとします)とは期限をつけた行動計画(plan)のことで、棚卸しした問 題点ごとに考えた幾つかの改善策のうち、どこからどのように手をつけていくかを明らか にした計画です。APは、その計画を実施(do)、評価(check)、改善(action)とつなげ て継続的に改善をめざしていく第1番目の重要なステップです。 30分はどの説明が終了すると、ここからがふつうのセミナーや研修会とちがうところ、 そう、WSのはじまりです。WSとは、一方通行の話ではなくて参加者が主体となって意 見を交流させていく話し合いです。参加者はホーム(職場)ではなく、労働局の別棟とい う非日常的な状況、いわばアウェー(?敵地)に置かれており、他の参加者の方とも初対 面ですので、表情もやや固めの様子が窺えます。そこで【アイスブレイク】です!アイス ブレイクとは文字通り冷たい緊張状態を解きほぐすという意味で、今回は自己紹介に続け て、今の自分のマイブーム(自分のなかでちょっとだけ流行っているもの、はまっている もの)をひとり1分でしゃべってもらい(時間厳守のためキッチンタイマーとチーンと鳴 る呼び鈴を使いました)、その右隣に座っている人がその感想を返して、他の方が拍手でし めるというやりかたで、全員の自己紹介が終わる ㌔二 まで進めました。施設の管理者クラスの方が参加 者の大半を占めていましたが、孫の話やオリンピ ック関連の話題が昇ってアイスブレイクが終わる 頃には和気あいあいとした雰囲気になっていまし た。そして5分間の休憩。会場のうしろに「ホッ ト一息セルフサービスコーナー」と称して熱いお 1

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r働己方・休み方改善のた助のワーケショ1J研修報告

ワーケショツワ絵日吉己

平成24年7月20日(金)に香川労働局と香川県社

会福祉協議会は『働き方・休み方改善のためのワーク

ショップ~魅力ある職場実現のためにアクションプ

ランを作りませんか~』というワークショップ(以下、

WSとします)を共同で香川県内で初めて開催しました。場所は高松サンボート合同庁舎

別棟のアイホールという会場です。スタート15分前の13時になると、受付を済ませてご

自分のネームを片手に会場入りされる参加者の方がちらほらとお見えになり、4グループ編

成で1グループ5~6名の席にそれぞれ座っていただきました。出席者は総勢19名で、あ

りがたいことに、なかには遠方から来られた方も数名いらっしゃいました。

13時15分定刻のアナウンスが流れて、まず社会福祉法人香川県社会福祉協議会の山花常

務理事から、ご挨拶をいただきました(写真右上)後、【アクションプラン作り方の手順の

逆盟】をあらかじめ配布していたパワーポイント資料をもとに行いました。アクションプ

ラン(以下、APとします)とは期限をつけた行動計画(plan)のことで、棚卸しした問

題点ごとに考えた幾つかの改善策のうち、どこからどのように手をつけていくかを明らか

にした計画です。APは、その計画を実施(do)、評価(check)、改善(action)とつなげ

て継続的に改善をめざしていく第1番目の重要なステップです。

30分はどの説明が終了すると、ここからがふつうのセミナーや研修会とちがうところ、

そう、WSのはじまりです。WSとは、一方通行の話ではなくて参加者が主体となって意

見を交流させていく話し合いです。参加者はホーム(職場)ではなく、労働局の別棟とい

う非日常的な状況、いわばアウェー(?敵地)に置かれており、他の参加者の方とも初対

面ですので、表情もやや固めの様子が窺えます。そこで【アイスブレイク】です!アイス

ブレイクとは文字通り冷たい緊張状態を解きほぐすという意味で、今回は自己紹介に続け

て、今の自分のマイブーム(自分のなかでちょっとだけ流行っているもの、はまっている

もの)をひとり1分でしゃべってもらい(時間厳守のためキッチンタイマーとチーンと鳴

る呼び鈴を使いました)、その右隣に座っている人がその感想を返して、他の方が拍手でし

賢              めるというやりかたで、全員の自己紹介が終わる

転 ㌔二

まで進めました。施設の管理者クラスの方が参加

者の大半を占めていましたが、孫の話やオリンピ

ック関連の話題が昇ってアイスブレイクが終わる

頃には和気あいあいとした雰囲気になっていまし

た。そして5分間の休憩。会場のうしろに「ホッ

ト一息セルフサービスコーナー」と称して熱いお

1

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茶やコーヒーが飲めるコーナーを設置しました。こんな暑い時期に熱い飲み物なんて誰も

飲まないかもとの不安もありましたが、意外に利用者が多くホットしました(笑)。そのコ

ーナー近くのカベには当局監督課スタッフが遊び心をいれて作った「年次有給休暇のおは

なし」という、年休の法律知識を簡単に仕入れることのできるマンガ仕立てのミニストー

リーを模造紙に貼り付けて紹介したところ、こちらも好評を博していた様でした(写真前

頁左下)。

休憩が終わると、いよいよ事例問題についてAPを作る作業に突入します。まずは事例

をゆっくりと読みあげて参加者のかたがたに事例内容のイメージをつかんでもらいました

(事例は、施設内で働く従業員が年休を自由に取れなかったり、休憩時間をまともに取れ

ていなかったりというケースを選びました)。その後、【問題点(=現状分析)の抽出】、こ

の事例でどういう点が問題となっているのか参加者ひとりひとりの考えを付箋カード(A

4四切りサイズの黄色の色紙を使用)に書きだす作業をしてもらいました(色紙1枚にひ

とつの問題点を書き出します)。じっくりと書き出す方もいれば、次々と何枚も書き出す方

もいらっしゃいました。一例をご紹介します(『仕事を休まないのが当たり前という職場の

雰囲気がある』『半日年休制度がない』『計画年休制度を就業規則に導入する』)。書き出す

時間の10分が終了すると、書き出したばかりの付箋カードを模造紙に貼り付ける作業をし

ます。模造紙に予め中心から矢印を縦と横に伸ばして十字の線を引いておきました(下図)。

縦方向の矢印はその問題の原因が組織や制度にあるのか、それとも個人にあるのか、横方

向の矢印はその間題が職場の外で起こっているのか、内で起こっているのかを表していて、

参加者は自分たちの書き出した付箋カードがその模造紙のどのあたりに貼り付けるのがよ

いのかをみんなで話し合って貼り付けます。最初は誰が口火を切るのかとみなさん遠慮が

ちでしたが、さきほどのアイスブレイクの効果もあってか徐々にうちとけてきて、各グル

ープとも貼り付けた付箋のグループ化と見出し付けを積極的に進めていました(写真次頁)。

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∋7さて次のステップは【改善点(=課題)抽出】です。グループ化と見出し付けをしたそ

れぞれの問題点に対して改善策を考えていきます。先ほどと同じ要嶺でひとりずつ付箋カ

ード(今度は青色の色紙を使いました)に書き出していき、それを改善点の模造紙(縦と

横の矢印は問題点の模造紙と同じ)に貼り付けるという作業を行います。問題点が絞り込

めたせいか、どのグループもスムーズに貼りつけと見出し付けができていました(写真下)。

「トップの有言実行(施設長や管理者がみずから休む)」「休憩時間の分散化」「全職員への

就業規則の周知と研修」などグルーピングされた見出しが模造紙に踊っていました。

2回目の休憩のあとは、【改善策の優先順位付け】です。複数の改善策を、重要度と緊急

度とコストの3つの指標から点数化し序列化していく方法をとりました。優先順位の模造

紙の改善策の欄に、書き出してもらった青色の付箋カードをはりつけてもらい、グループ

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ごとにどれだけの点数を与えるのかを決めてもらうやりかたです(下図)。

[改善策の優先順位付けの模造紙の例]

※重要度・緊急度◎3点、02点、△1点、コスト小◎3点、中02点、大△1点と設定

グループ化された改善策 重要度 緊急度 コス ト 点数※ 順位

× ◎ ○ 中 7 点 3 位

×× ◎ ◎ 中 8 点 2 位

××× ◎ ◎ 小 9 点 1位

×××× ○ △ 中 5 点 4 位

それでも複数の改善策が同点になり、最終的にどれを一番にするのかさらに当該事業所の

経営方針や規模、利益なども考えて検討していたグループもありました。

引き続いて【グループ内外でのシェア(=意見共有)】に移りました。まずグループ内で

ひとりひとりの意見をシェアします。ひとり 2分で実施しました。その後、グループ同士

で意見をシェアしました。発表者を決めてもらい、それぞれのグループの優先順位の模造

紙をホワイトボードに貼り付けてもらい、それを見ながら発表してもらいました(写真下)。

=≡誓ここまでで16時20分過ぎとなっていましたので、【今後のスケジュール】(各職場で作

成したAP等を任意で提出していただくというもので強制ではありません)を説明後、ア

ンケートをご記入いただき、最後に当局監督課長から終わりの挨拶を行い、本日のWSを

終了しました。時間の関係でAPの「年度目標と課題解決への取り組み作成」の欄を埋め

る作業を省略した点が少し心残りでしたが、アンケート結果(別紙)を見ますと、AP策

定内容について参加者の9割以上が職場で役に立つと感じている、AP策定手順の説明に

ついて9割近くが分かりやすさを感じている、グループ討議のテーマや進め方については9

割以上が満足している、という大変ありがたい評価をいただきました。

終了後のアンケート回収時に、複数の参加者の方から笑顔で「楽しかった」「ありがとう

ございました」と声をかけていただき、このWS開催にあたり、参加していただいた皆様

の他、ご協力いただいたすべての方に感謝したい気持ちでいっぱいになりました。今後も

皆様に、より良いWSをご提供できる様に尽力したいと思います。有り難うございました。

(香川労働局労働基準部監督課 働き方・休み方改善コンサルタント 徳田恒治)H2408

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働き方・休み方改善のためのWS(H240720) アンケート集計結果

け ク シ ョ ン プ ラ ン 策 定 内 容 は 、今 後 皆 様 の 職 場 で 役 に 立 ち そ う で す か I l 有 効 回 答 数 1 7 l

「P l q ∠

0 .8

0 .7

0 .6

0 .5

0 .4

0 .3

0 .2

0 .1

0

′■■′l′

賢‾-7--_く

2 4 %

、司 哩 L    ∧。′     <。′

■導      ▼  ●      ■  ■

大変役に立つ      役に立つ        昔通      あまり役に立たない    役に立たない

け ク シ ョ ン プ ラ ン 策 定 手 順 の 説 明 は 、 い か が で し た か l    有 効 回 答 数 1 8

6 7 % ‾▼

0 .7

0 .6

0 .5

0 .4

0 .3

0 .2

0 .1

0

● ●

l〉弓で ■■■i■rl「t′     < 0 ′    ′ヽ 凸′

野    道」   ュ」 /                l          l大変分かり易い   分かり易い    普通    分かりづらい  大変分かりづらい

げ ル ー プ 討 議 の テ ー マ や 進 め 方 に つ い て は 、 い か が で し た か l  有 効 回 答 数 1 8

6 7 %

0 .7

0 .6

0 .5

0 .4

0 .3

0 .2

0 .1

0

三壷 …=-_

  7ゝ≒1_

:●・

誓言● ●●     川     ■●

=‾  ’≡  ’書 面

大変良い       良い        普通      あまり良くない     良くない

2012/9/3

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働き方・休み方改善のためのWS(H240720)   アンケート集計結果 2012/9/3

アクションプラン策定やグループ討議につき改善すべき点についてのご意見

ワークショップ事例の問題点が多岐に渡って出るような内容がよい

事前アンケートなどを取ってもらい、課題をもっと自分たちの施設に近いものがよかった

もう少し時間がほしい

同業種の方々とのグループ討議には大変意義を感じました

意見の差が大きく、収束に時間がかかった。しかしそれぞれの人の観点が異なるので大変参考になりました。

職員会議においてトップダウン型式が多くなっているが、職員の発言や合議は重要であり、取り組むべき課題だと思いました

休暇の取得について今日話し合いをし、改善に向けて具体的な対策の立て方を、アクションプランのグループ討議で知ることが出来ました。

策定プランについて例題が切実な問題ではなかったため、予想しながらの意見となった。事前に問題点の調査をしてから多数

意見からの例題がほしかった。

このような形式が理解・体得し易い(吸収)。

アクションプラン策定の手順については分かり易い説明をしていただいたが、もう少しづつ時間をとってほしかった。

大変勉強になりました。特に改善的(点?)はありません。施設に帰って今日の研修を参考に実施したいと思います。

分かり易くて楽しかった。

5人のグループ員がそれぞれ置かれた立場から意見を出し合い、共有できたことはよかったと思います。.

皆様が現在直面している雇用・労働上の困難な問題

就職者が少なく、男性が少ない

定着率は高い方だが、若年層の職員が少なく、年齢構成上の問題がある

求人を出しても応募がない。積極的な行動するにはどうすれば良いか

なかなか人が集まらないのに、すぐに辞める人が多い。そのため、職場での雰易く雰囲気?)や仕事のレベルアップが図れな

l一ヽ▲

募集に対して応募者が少ない

メンタルヘルスの対応が難しくなっている。なかなか採用希望者がやってこない。

介護人材が確保できない。

特別養護老人ホームのユニットケアを行っているが、規定人数はいるが、職員から人数不足と言われる。

募集してもなかなか人が集まらない。特に看護師。

年休が取りやすい職場にして行っています。

業務が集中し疲労感が大きいが、行っている業務量・業務の質など考慮されず、時間だけでカウントされる。難しいと思います。

今後実施して欲しいと思われる研修のテーマ

職員の教育、指導方法、新人、中堅等に

労働者のモチベt ションアップについての研修(職場定着率U Pのために)

各施設の抱える問題を集約し、見えるようにしていただけたらありがたいです

その他ご意見・ご要望

今回の研修は有意義でした

労働局のイメージU Pになったのでは日・続けてまた研修おねがいします